クラウドストレージの常識を変える無料AI化
「クラウドストレージ=ただの保管庫」。
そんな固定観念が崩れ去る日が来ました。
ダイレクトクラウドは2025年9月18日、法人向けサービス「DirectCloud」に生成AIを標準搭載し、しかも追加料金ゼロで提供すると発表。
社内文書の検索・要約はもちろん、FAQの自動生成までワンクリック。
AI導入のハードルは一気に下がり、ストレージ選定の軸が「容量」から「活用力」へとシフトし始めています。
DirectCloud AIとは?
Azure OpenAI Service の最新 GPT-4 Turbo モデルを採用し、ファイルサーバー感覚で保管されたドキュメントを即座にナレッジ化。
RAG(Retrieval Augmented Generation)構成により、高精度で根拠付きの回答を生成します。
「社内文書を生成AIで活用できるサービス『DirectCloud AI』を、2025年9月18日から全有料プランに標準提供」
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000105.000000400.html
- ユーザー数無制限でチャットボット機能が利用可能
- AIフォルダごとにオン/オフを切替えられるため権限管理が容易
- 回答の引用元リンクを自動で挿入し監査に対応
どこが進化したのか――主な新機能
最新版では、従来オプションだった機能がデフォルトONに。
特筆すべきは以下の3点です。
- マルチモーダル検索
PDF・画像内テキストもOCRで認識し、自然言語で横断検索。 - FAQ自動生成
過去の問い合わせメール(EML)を学習し、回答テンプレートを生成。ヘルプデスク工数を50%削減。 - リスクプロンプトフィルター
社外秘キーワードを含む質問をブロックし、誤情報漏えいを防止。
触ってわかる使い方ガイド
1. AIフォルダの作成
管理画面でフォルダを右クリック → 「AIを有効化」を選択。
秒でRAGインデックスが生成されます。
2. チャットで質問
画面右下のチャットウィンドウに「来期売上計画の要約を」と入力。
数秒で箇条書き要約+出典リンクが返却。
3. FAQエクスポート
「FAQ生成」ボタンを押すと、CSV形式で質問集を一括出力。
SaaSヘルプセンターやSlackへ流し込めばナレッジ整備が完了します。
セキュリティとコストの両立は可能か
生成AIを社内適用する際に必ず挙がるのが「情報漏えい」と「利用料」。
DirectCloud AI は日本リージョンのみで完結し、ログは30日ローテーションで自動暗号化。
料金も「ストレージ従量+AI無料」のシンプル設計で、追加 API 課金は発生しません。
これにより、従来月100万円規模だった社内GPT運用費が実質ゼロへ。
競合サービスとの比較
項目 | DirectCloud AI | Box AI | SharePoint Copilot |
---|---|---|---|
月額追加費用 | 無料 | ¥1,800/ユーザー | Microsoft 365 E3/E5に依存 |
日本リージョン完結 | ◯ | △ | △ |
RAG自動インデックス | ◯ | ◯ | 要設定 |
ユーザー数制限 | なし | 利用プラン依存 | M365契約数 |
価格インパクトだけでなく、国産ならではのガバナンス対応が際立ちます。
今後のロードマップと企業導入のヒント
公式発表によると、2026年 Q1 にはマルチテナント横断分析や AIワークフロー自動化が予定。
メール・議事録・動画までも統合し、AIが自律的にレポート生成する世界線が見えてきました。
導入を成功させるコツは以下の三つ。
- まずはヘルプデスクなど明確なKPIがある領域でPoC
- ファイル命名規則を整備し、検索精度を底上げ
- 社内ポリシーとプロンプトガイドラインを同時公開
まとめ:ファイルサーバー運用の次の一手
クラウドストレージは「置く場所」から「知を紡ぐ場」へ。
DirectCloud AI が切り開くのは、IT部門だけでなく全社員が恩恵を受ける脱・属人化の世界です。
もし今、ストレージ移行やAI活用に迷っているなら、無料で試せる今こそ好機。
日々蓄積されるファイルの山を、明日使えるナレッジへ変換する第一歩を踏み出しましょう。
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