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シナジーマーケティング、SaaS『Synergy!』にSSO機能を追加

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ログイン体験を変える一手、Synergy!がSSO対応へ

シナジーマーケティングのマーケティングSaaS『Synergy!』が、ついにSSO(シングルサインオン)に対応しました。
IdP連携によって、社内の認証を一元化しつつ、セキュリティと運用効率の両立を狙うアップデートです。

提供開始は9月から。
マーケ組織の日常に溶け込むログイン体験を整え、管理者の運用負荷を軽くします。
アカウント乱立やパスワード疲れを減らし、実務に集中できる環境づくりを後押しします。

公式発表では、既存のIdP(Identity Provider)と連携して一度の認証で『Synergy!』へ安全にログインできることが明示されています。
使い勝手はもちろん、監査・コンプライアンスの文脈でも価値が大きい拡張です。

新機能のポイント:セキュリティと利便性の両取り

なにができる?

  • シングルサインオン:社内のIdPで認証済みなら『Synergy!』に追加のパスワード入力なしでアクセス。
  • 認証の一元化:パスワードポリシーやMFAなど、IdP側のセキュリティ統制をそのまま適用。
  • 運用の軽量化:ユーザ管理・退職時の無効化・アクセス棚卸の作業を集約。

だれに効く?

  • 情報システム部門:パスワードリセットや権限棚卸の工数削減。監査対応がシンプルに。
  • マーケティング担当:ログインの摩擦が減り、作業へすぐ移れる。モバイルやリモートでも快適。
  • セキュリティ/コンプラ:アクセスの可視化と制御がIdP側に集まることで、統制の実効性が上がる。

IdPとの連携が前提のため、既存の社内基盤を活かしやすいのも魅力です。
一般的なIdP(例:Microsoft Entra ID、Okta、Google Workspace など)での運用イメージにも馴染みやすい設計と言えるでしょう。

背景にあるSaaS運用の現実:ゼロトラスト時代の標準対応

SaaSの利用が拡大すると、ログイン情報の分散とパスワード疲れが起きがちです。
同時に、ゼロトラストの考え方が浸透し、認証の強化アクセスの可視化が重要テーマになっています。

SSOはその解決策の筆頭です。
認証をIdPに寄せることで、MFA、条件付きアクセス、端末評価などの統制を横断適用できます。
現場はパスワード管理から解放され、情シスは監査対応を標準化できます。

『Synergy!』側がSSOに対応したことで、CRM/MAの業務基盤をよりセキュアに回せるようになります。
マーケティングのスピードと、ガバナンスの深度を同時に上げる土台が整いました。

はじめかた:IdP連携の実務ステップ

基本フロー

  • 要件整理:対象ユーザ範囲、アクセス元、必要なMFAや条件付きアクセスの方針を確定。
  • IdP側でアプリ登録:『Synergy!』用のエンタープライズアプリ(または相当)を作成。
  • 相互設定:リダイレクトURLやメタデータ、証明書など要求される項目を相互に設定。
  • 属性マッピング:メール、氏名、部署、グループなど、必要なクレーム/属性を定義。
  • テスト:限定ユーザでSSO疎通、属性反映、権限付与の挙動を検証。
  • 段階展開:パイロット→部門→全社の順で展開。並行期間中は従来ログインの退避手段を維持。

実装のコツ

  • ロール設計:『Synergy!』の権限ロールは、IdPのグループで付与・剥奪できるよう前倒しで設計。
  • 命名規則:グループ・アプリ名・スコープの命名を統一し、運用ドキュメントに反映。
  • 運用境界:ユーザ作成/無効化の責任分担(人事システム→IdP→Synergy!)を明確化。

詳細な手順や要件は公式のプレスリリース・問い合わせ先を参照してください。
要件や対応プロトコルはアップデートされる可能性があるため、最新情報に沿って進めることをおすすめします。

セキュリティ設計の勘所:強度とユーザ体験のバランス

SSO導入はゴールではありません。
MFAの必須化条件付きアクセスセッション管理など、IdP側のベストプラクティスを組み合わせましょう。

  • MFA:端末信頼やリスクベース評価と組み合わせ、許容できる摩擦で最大の効果を。
  • 条件付きアクセス:IP/国、デバイス状態、時間帯で制御。高リスク時は再認証を要求。
  • 最小権限:グループベースでロールを割当。棚卸は四半期ごとの定期運用に。
  • ログ監査:IdPログとアプリ監査ログの突合で異常検知を強化。
  • フェールバック:IdP障害時の代替ログインや一時バイパスの手順を文書化。

ユーザ体験の改善はセキュリティ強化とトレードオフではありません。
設計の質で、両立は可能です。

既存ワークフローとの相乗効果:マーケ現場が軽くなる

『Synergy!』のフォーム、メール/LINE配信、分析ダッシュボードにすぐ入れるのは地味に大きい利点です。
朝の立ち上がりや外出先からの確認で、ログイン摩擦が確実に減ります。

加えて、部門異動や外部パートナーの参画・離任でも、IdPのグループ付替えでアクセス制御が一貫します。
オンボーディング/オフボーディングのスピードが上がり、セキュリティ事故の芽も減らせます。

監査対応も変わります。
アクセス証跡がIdP側に集まることで、証跡取得と説明責任がシンプルになります。
結果として、マーケの試行回数と改善速度に跳ね返ります。

移行時のチェックリスト:抜け漏れを防ぐ

  • 範囲:誰をいつ切り替えるか(全社/部門/役割)。並行運用の期間を定義。
  • 権限:『Synergy!』ロールとIdPグループのマッピング表を作成・レビュー。
  • 属性:メール・氏名・部署などの属性仕様。マッピングとバリデーション手順。
  • MFA/条件付きアクセス:例外対応(現場端末、外部ベンダ)を含めた設計。
  • 運用手順:入社/異動/退職のライフサイクル、権限棚卸、障害時フェールバック。
  • 告知/トレーニング:切替日、ログイン手順、問い合わせ窓口の周知。
  • 検証:パイロットで業務シナリオを網羅テスト。合格基準と是正のループを明確化。

このチェックリストを使い、小さく始めて、確実に広げる進め方がおすすめです。

参考情報と出典

最新の仕様やサポート範囲は公式発表の更新をご確認ください。
導入要件は組織ごとに異なるため、個別相談も有効です。

まとめ:安全に速く、マーケを前へ

『Synergy!』のSSO対応は、セキュリティの強化と現場の利便性を同時に押し上げます。
IdP連携で認証を一元化し、運用コストを削減しながら、監査にも強い体制をつくれます。

導入は段階的に、設計はシンプルに。
ユーザ体験を壊さずに、組織の強度を高める好機です。
この秋、マーケ基盤の当たり前をアップデートしましょう。

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