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出力形式指定によるAPI連携最適化

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“フォーマット迷子”がプロジェクトを遅らせる

実装推進会議で最も時間を奪うのは、設計ではなく*解釈違い*です。
特に生成AIが返すレスポンスを次のシステムへ渡す際、曖昧なフォーマットは即バグにつながります。
だからこそ、開発初期に出力フォーマットを**言語化**し、API仕様書に落とし込むことが不可欠です。

フォーマット指定のゴールは“誤解ゼロ”

人ではなくマシンが読むと割り切り、シンプルかつ決め打ちで書くのが鉄則。

  • *固定キー名*と順序を明記
  • エンコーディング・改行コードを統一
  • 想定外入力時の既定値・エラー仕様をセット

この三点を守るだけで、後工程の保守コストは劇的に下がります。

JSONを使うときのベストプラクティス

JSONは階層構造が自由な反面、自由すぎて破綻しやすい。
*深さは3階層以内*を目安にカプセル化し、読み取り側をシンプルにします。

  • 日付はISO-8601に統一
  • nullを許容するキーは別途リスト化
  • 数値型は”string”で包まない

さらに、スキーマ定義(JSON Schema)をCIでバリデーションすると手戻りはほぼゼロになります。

CSVを選ぶなら“列固定”が命

CSVは人の目に優しい反面、可変列を許すと一瞬で崩壊します。
ヘッダー行とカンマ区切りのエスケープ規則を先にFIXし、サンプルファイルを共有してください。

  • 列追加は末尾のみ
  • 改行を含むセルは禁止
  • 数値・日付はフォーマットをコメントに明示

*読みやすさより解析しやすさ*を優先しましょう。

HTMLレスポンスを扱うコツ

AIがMarkdownやHTMLで返すケースも増えました。
スクレイピングと同じく、*構造化の仕込み*がないHTMLは扱い辛い。

  • タグの階層を浅くし、class名を固定
  • 装飾はCSS、構造はHTMLに分離
  • DOMテストで属性名の変更を検知

フロント側で再利用する場合も、同じ構造を保てばスタイル替えだけで済みます。

統合テストで“想定外”を先に潰す

フォーマットを固めたら、異常値テストを自動化します。

  • 空文字・極端な長さ・マルチバイト混入
  • 無効な日付・ゼロ除算などの論理エラー
  • ネットワーク遅延・タイムアウト

*観測できないバグは直せない*ので、ログは整形フォーマットでクラウドに集約しておきましょう。

まとめと次の一歩

出力フォーマットを明文化し、テストで守る体制が整えば、API連携は*自走*します。
次のフェーズではOpenAPIやAsyncAPIと組み合わせ、ドキュメントとコードを同期させるとさらに運用が楽になります。
最後にもう一度──フォーマットは“仕様書の一行目”から書き始めてください。

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