“社会実装”が見える大阪の2日間
AIはデモから実装の段階へ。その空気を最も濃く感じられるのが、1月21〜22日にマイドームおおさかで開かれる「AI博覧会 Osaka 2026」です。生成AIやAIエージェントの実案件・運用知見が各社ブースと講演に集約されます。
今回は出展50社・100製品以上、登壇36名規模で、製造・金融・交通・放送まで領域横断の事例が並ぶ見込み。関西発の“現場に効くAI”を、会場で手触りごと確かめましょう。
「会場となるマイドームおおさかには、生成AI・自律型AIを活用した最新ソリューションを持つ50社以上が集結。デモ体験が可能な展示ブースと有識者による講演を通じて、AI技術の進化をリアルに感じていただけます。」出典:AIsmiley ニュース(開催直前・フロアマップ)
イベントの要点整理と歩き方
開催情報とテーマ
主催は国内最大級のAIポータル「AIsmiley」。会期は2026年1月21日(水)〜22日(木)、会場はマイドームおおさか 3Fです。生成AI、RAG、AIエージェント、画像認識、外観検査、AI-OCRなど、企業導入に直結するソリューションが中心です。
混雑を避けつつ深い情報を得るには、午前はブース比較、午後は講演で方針確定が効率的。アポイント可能なブースは事前予約を推奨します。
- 比較観点:ユースケース適合、運用要件、既存SaaS連携、データ/セキュリティ、価格とTCO
- 講演メモ:効果指標(KPI)と失敗要因、運用体制、拡張・安全設計
「AIエージェント、生成AI、RAG、画像認識など…50社・100製品以上のAIソリューションが出展」出典:AIsmiley プレス(イベント告知)
次世代音声エージェントの現在地
“話せるAI”はどこまで来たか
注目は次世代音声エージェント。ElevenLabsの高品質音声を軸に、顧客対応や社内ヘルプデスクへの適用が進みます。低遅延TTSと通話連携、RAGでの知識補完、意図理解の強化が実用のカギです。
導入先では、コールセンターのピーク負荷平準化、一次応答の自動化、スクリプト外質問のエスカレーション最適化が具体成果として報告されています。人×AIのハイブリッド運用が、顧客満足とコストの両立を後押しします。
- 導入の勘所:音声品質とレイテンシのSLA、FAQ/RAGの更新フロー、感情表現とコンプラ
- 評価指標:一次解決率、平均応答時間、転送率、CSAT、コスト/コール
「ElevenLabsの高品質で人間味あるAI音声を軸に、音声生成技術から顧客・社内向けAIエージェントの構築例まで紹介」出典:AIsmiley ニュース(第4弾スピーカー)
製造業×AI:外観検査から自律化まで
“現場実装”を進める3本柱
関西の強みである製造業では、外観検査・異常検知・需要/設備予測の3領域が実装の本丸です。画像認識は少量データ/偏りに強いアプローチが鍵で、RAGを併用した現場ナレッジの検索も効果的です。
エッジ推論で遅延と秘匿を両立しつつ、クラウド側でモデル監視と継続学習を回す二層構成が実運用の定番。可用性よりも一貫性を重視したMLOpsが、ライン停止のリスクを抑えます。
- 設計ポイント:照明・治具の標準化、データドリフト監視、再学習の安全弁
- KPI例:不良検出率、過検出率、タクト影響、廃棄率、サプライ変動耐性
「製造現場の自動化・省人化・品質向上に貢献する生成AIやAIエージェント、画像認識などの先端技術をテーマに…現場実装のポイントを体系的に学べる講演を実施」出典:AIsmiley ニュース(開催直前・フロアマップ)
ナレッジワークの再設計:AIを“チームメイト”に
Notionをハブにした業務合奏
知的労働ではナレッジとワークフローの統合が進みます。Notionを中核に、権限・バージョン・データ品質を担保しつつ、RAG/エージェントを“AIチームメイト”として編成する設計が紹介予定です。
実務では、要約・起票・レビュー・配信の一連を自動化し、人は例外処理と意思決定に集中。作成時間の短縮だけでなく、検索コストの削減がボディブローのように効いてきます。
- 導入手順:情報棚卸し→スキーマ設計→権限/監査→エージェント接続→運用リファクタ
- 見落としやすい点:属人Macrosの温存、命名規則の崩れ、孤立DBの発生
「Notionをナレッジとワークフローのハブにし、AIエージェントを“AIチームメイト”として活用する方法を紹介」出典:AIsmiley ニュース(第3弾スピーカー)
公共・金融・メディア:大規模現場での“安全運用”
鉄道・放送・金融のフロントライン
大規模領域では、説明責任と安全運用が最優先。鉄道は運行管理と顧客案内の同時最適、放送はアーカイブ検索と字幕/要約の品質管理、金融は監督要件下の文書生成/照会対応が焦点です。
共通の肝は監査ログ・ポリシー/語彙制御・RLHF/評価データセットの整備。モデルの強化学習より前に、プロセスとデータの治理を固めるのが正攻法です。
- 必須要件:出力根拠の提示、PII/機微情報のガードレール、ヒューマンインザループ
- 評価観点:正確性、カバレッジ、偏り、タイムリー性、再現性
「鉄道、放送、金融のトップランナーが集結。関西から発信するAI社会実装の最前線」出典:AIsmiley ニュース(第5弾スピーカー)
RAGとエージェント設計の実務原則
“動く”システムにするコツ
現場導入の王道はRAG+ツール実行エージェント。ポイントは、インデックスの分割戦略、埋め込みの更新ポリシー、ソース信頼度の重み付けです。権限は行レベル/フィールドレベルで管理します。
エージェント側はプランナーと実行器の分離、最小権限のAPI鍵、自己評価/停止条件を必須に。不確実性の露出(信頼度表示・出典リンク)が、現場の信頼を獲得します。
- チェックリスト:データ鮮度SLA、失敗時のフォールバック、観測可能性(Tracing/Logs)
- 評価設計:ゴール到達率、出典参照率、幻覚率、工数削減、ユーザー満足度
90日で回す“最小実装”ロードマップ
PoCから本番、そして拡張へ
0–30日:ユースケース選定、データ棚卸し、リスク洗い出し、ベンダー比較の仮説検証。30–60日:限定スコープでPoC、KPI仮置き、運用手順の雛形化。60–90日:本番ミニリリース、監視と改善サイクル、権限/監査を本番水準に。
チームはプロダクト/現場/セキュリティ/データの混成が理想。予算は初期小さく、価値検証後にスケール。失敗を早く・小さく・安全に積み上げる設計が成功率を高めます。
- KPI例:一次解決率+応答時間(音声)、不良検出率(製造)、検索時間短縮(ナレッジ)
- ガバナンス:役割分担表、変更管理、モデル/プロンプトの版管理
現地で価値を最大化するコツ
質問テンプレと必携チェック
ブースでは「導入前提の具体質問」が効果的。自社のSaaS/データ条件、運用体制、KPIを提示して、“できる/できない”を短時間で見極めます。講演は失敗談と回避策に耳を澄ませて。
- 質問テンプレ:対応APIと権限、データ持ち出しの可否、遅延/費用のSLA、監査ログの粒度
- 資料請求:アーキ図、運用ガイド、セキュリティ白書、価格/見積り前提
- その場比較:代替手段とのトレードオフ、移行コスト、トレーニング負荷
「最新AI製品100選が集結!“比較・検討”の場」出典:GAIS イベント案内
まとめ:Osaka発、“使えるAI”の臨場感
AI博覧会 Osaka 2026は、音声エージェントの商用運用、製造現場の品質/自動化、ナレッジ業務の再設計、公共/金融の安全運用まで、社会実装の現在地を横断的に示します。
プロトタイプではなく運用の設計図を持ち帰れる2日間。関西の現場力とAIの合奏が、2026年の競争力を決めます。会場で、あなたの次の90日を描き切ってください。
「生成AI・AIエージェントで関西の産業変革を加速」出典:アットプレス(プレスリリース)

コメント