MENU

Notion 3.0『Notion AIエージェント』発表—ワークスペースでマルチステップ実行(9/19 JST)

目次

タスクは“指示”から“委任”へ

NotionがAIを再定義した。あなたのワークスペースで、AIがタスクを理解し、計画し、手を動かして完了させる。

年次イベント「Make with Notion」で公開されたNotion 3.0は、AIを単なるアシスタントから“チームメイト”へ押し上げる大きな転換点だ。日本時間では9/19に詳細が明らかになり、国内でも注目が一気に高まった。

ページやデータベースを横断して、最大20分超のマルチステップを自律実行。エージェントはメモリを持ち、学習し、成功確率を高めていく

これまでの「書く・要約する」から、「つくる・更新する・報告する」へ。仕事の構図が静かに変わる。

“Anything you can do in Notion, your Agent can do too.”
Notion Blog: Introducing Notion 3.0

参考:ITmedia / Impress Watch / PR TIMES

Notion 3.0の核心—エージェントが“動く”

マルチステップとメモリ

Notion AIエージェントは、ゴールに向けた一連のステップを自ら分解し、20分超の連続実行で完了まで走り切る。

途中で得た気づきやフィードバックはメモリに蓄積され、次回以降の判断や手順に反映される。ワンショットの会話ではなく、習熟が前提のワークパートナーに近い。

社内データと外部連携

権限の範囲でページ・DBを横断し、必要に応じてSlackやGoogle Driveなど外部ツールの情報も参照して実務を進める。

データの“点”ではなく、ワークスペース全体の“文脈”を扱うから、バラバラだった作業が一本の流れに束ねられる。

  • 社内文書・DBの横断操作:ページ生成、プロパティ更新、ビュー整備
  • 外部トリガー:接続アプリやスケジュールからの自動起動
  • メモリとパーソナライズ:好み・型・参照データを学習
  • 監査可能性:実行ログと権限の尊重

詳細はWeb担当者ForumBusiness Insider Japanがわかりやすい。

何ができる?現実的な業務シナリオ

「便利なデモ」で終わらないのが今回の肝だ。実務をそのまま置き換えるユースケースが、いきなり手の届く距離に来た。

国内報道でも、ITmediaImpress Watchが“複数工程の自動実行”や“チームメイトとしての自律性”を強調している。

  • 定例レポートの自動化:DBから集計→グラフ作成→要点サマリー→配信準備
  • 顧客フィードバックの週次整理:収集→クラスタリング→優先度付け→改善案提案
  • プロジェクトポータル構築:要件からページ雛形作成→ビュー・フィルター設定→担当割当
  • ドキュメント整備:散在情報の統合→重複排除→目次・参照リンク最適化

ポイントは“最後までやる”こと。要約や下書きではなく、DB更新やレイアウト調整まで踏み込むので、仕上げにかける人手を大幅に減らせる。

使い方ガイド—最初の30分でここまで

初期セットアップ

  • 権限と範囲を決める:触れてよいスペース、DB、外部連携を明確化
  • プロファイルを育てる:目的、好みのフォーマット、参照すべきデータを記述
  • 小さく試す:週報やテンプレ整備など成功体験が作りやすいタスクから

効果を引き出すプロンプト設計

  • ゴール優先:「何を以て完了か」を先に定義
  • 制約を明示:所要時間、使ってよいデータ、更新範囲
  • 検収条件:チェックリストや受け入れ基準を一緒に渡す

運用のコツは、習慣と型を学習させること。毎回のフィードバックをメモリに反映させ、チームの“標準作業”へ組み込むと伸びが早い。

外部トリガーやスケジュール起動を活用すれば、朝の定例や締め処理はほぼ自動運転にできる。参考:PR TIMES

権限・セキュリティ・監査はどうなる?

エージェントはワークスペースの権限を尊重して動作する。見えていない情報は扱えないし、更新も許可範囲に限定される。

監査の観点では、実行ログや変更履歴が追跡できる設計が前提。万一の誤更新もロールバックできる体制を併走させたい。

  • 最小権限の原則:目的タスクに必要な範囲だけ許可
  • ステージング:本番DBの前に“下書きビュー”で検証
  • 変更通知:重要ページは変更時にSlackへ通知

各種報道では、権限・コンテキスト・業務遂行の三位一体で“チームメイト”像を定義している。

“人間と同じ環境で働く『チームメイト』としてのAIエージェント”
Impress Watch

導入設計の勘所—人とAIの役割分担

すべてを任せるのではなく、AIが強い連続処理人が強い判断の境界を設けると定着が速い。

例えば、情報収集→整理→下書き→DB更新まではAI。最終レビューと意思決定は人間。役割の線引きがあるほど、学習も安定する。

  • AIに任せる:集計、整形、規則に基づく分類、テンプレ適用
  • 人が担う:例外判断、優先度変更、利害調整、最終承認

この分担をテンプレ化し、エージェントのメモリに組み込む。

毎週の定例が“勝手に進む”状態ができれば、空いた時間は創造的な仕事に充てられる。

限界とリスク—過信しない運用

強力になった分、誤った前提での連鎖実行は被害が大きい。最初の前提確認やサンプル実行をルーチン化し、重要エンティティは承認フローを挟むのが安全だ。

また、外部情報の参照は便利だが、機密と公開の境界管理を怠ると情報漏えいの温床になる。

  • ガードレール:更新対象・時間・件数の上限
  • サンドボックス:まずはテストDBで乾燥実行
  • 観測:ダッシュボードで実行ログと差分を可視化

リスクは“見える化”で抑制できる。観測とフィードバックのループが、エージェントの価値を底上げする。

まとめ—SaaSからエージェントの時代へ

Notion 3.0は、ツールの集合体から“働く同僚”へと文法を変えた。

ページ生成もDBの一括更新も、他ツールからのトリガーも、エージェントがマルチステップでやり切る。20分超の自律実行とメモリで、ルーチンは任せる前提に。

初期は小さく、権限は最小に、役割分担は明確に。

この三点だけ守れば、明日からでも仕事の“自動進行”が始まるはずだ。参考:Yahoo!ニュース(ITmedia転載) / ProductZine

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次