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Consumer Edge、自然言語で取引データを分析するAIチャットをβ提供

目次

会話で見える、消費トレンドの“いま”

Consumer Edgeが、取引データの洞察を会話で引き出せるAIチャット機能のβ版を公開しました。
CEのダッシュボードCE Dash上で自然言語の問いかけから、即座に可視化・指標・要約を生成します。
これまでの指標探索やフィルタ設定の往復を、ひと言の質問に置き換える体験です。

「2024年Q3のファストカジュアルのYoY成長は?」。
「A社の新価格改定後にクロスショップは増えた?」。
そんな問いに、数秒でグラフと要点を返すことで、意思決定のスピードを底上げします。

何が新しい?AIチャットβの全体像

今回のAIチャットは、CEが保有する匿名化済みクレジット・デビットの実売上データを土台に、自然言語の意図を指標・期間・属性・ブランドへマッピングして解析します。
結果はチャート・表・要約文として返され、会話の流れに沿って深掘りが続けられます。

CE Dashに統合されたことで、既存のセグメントやカスタムコホート、エクスポート機能とも連携。
仮説出しから資料化までを、同じワークスペースで完結できます。

できること:自然言語から即座に指標・可視化・要約

代表的な問いかけ例

  • 「ドラッグストアの2024年9月の市場シェア推移を地域別に見せて」:積み上げ面グラフ+地域別テーブル+要点サマリー
  • 「A社の新規客比率とリピート率、直近6カ月でどう動いた?」:コホート分析チャート+リテンション指標
  • 「値上げ後の平均バスケットサイズと来店頻度の変化を、Z世代に限定して」:属性フィルタ付き棒グラフ+差分の解説
  • 「A社とB社のクロスショップ相関を、競合セット全体で比較」:相関マトリクス+注目ギャップのハイライト

返答には、指標の定義抽出条件の脚注が併記され、クリックで詳細ドリルダウン。
関連質問の提案も提示され、会話の流れが途切れません。

使い方:CE Dash上での操作フロー

  • 1. ワークスペースを選択:権限に応じたブランド/業界テンプレートをロード。
  • 2. チャットを開始:日本語・英語いずれも入力可。曖昧な語は候補ダイアログで確認。
  • 3. 可視化を調整:グラフ種の切替、軸・期間・属性の再指定はUIで即反映。
  • 4. 要約を保存:生成されたインサイト要約をノート化し、CSV/PPT/画像にエクスポート。
  • 5. 共有:チームにリンク共有。Slack/メール連携でアラートを配信。

会話履歴はスレッドとして残り、後から再現・再実行が可能。
テンプレート化すれば、次回は「プロンプト一発」で定期レポートが作れます。

精度と限界:ガードレールと検証のしくみ

AIチャットは、CEの標準化スキーマにグラウンディングし、データ辞書に沿ってクエリを生成します。
指標の由来・フィルタ・期間は返答に明示され、ユーザーは根拠を検証できます。

プライバシー面では、個人特定につながるPIIは保持・返却しません
組織・ロールに応じてブランド閲覧権限が制御され、見えるデータは最小限に。
β版のため、まれに曖昧な表現が意図と異なる指標へマッピングされる可能性があり、編集・修正UIでの再指定が推奨されます。

ビジネス活用シナリオ:意思決定の“下調べ”が数分で

  • プロダクト/ブランド担当:価格改定やキャンペーン後の既存客/新規客の動きを即把握。
  • マーケ/代理店:媒体やクリエイティブ変更後のROASの先行指標として客数・頻度・客単価を監視。
  • 投資・IR:月次での同店売上/客足トレンドを競合と相対比較し、決算前の感触を素早く共有。
  • 経営企画:新規出店・閉店の商圏影響や、インフレ下のトレードダウン有無を確認。

いずれも、従来はアナリストの抽出依頼から数日を要した作業が、会話ベースで当日中に回せます。
スライドに直貼りできる要約とチャートで、レビューも短縮されます。

既存ツールとの違い:検索BIを“実売データ×会話”で前進

  • 一般BI+自然言語:集計基盤やメタデータ整備が前提。CEは実売ベースの縦断データを持ち、消費者行動の粒度で語れる点が強み。
  • Verticalデータ競合(例:YipitDataEarnest Research):提供価値は類似も、CE Dash一体の会話UIで、探索から資料化までの体験を短縮。
  • 検索BI/可観測型BI:自然言語の柔軟さに加え、購買実績に最適化された指標辞書があるため、マーケや投資のユースケースに直結。

一方で、独自の社内データやCRM連携など、複合データを混ぜる要件は今後のロードマップで検討が想定されます。

導入のポイント:セキュリティ、権限、ワークフロー

  • 権限設計:部門・地域・ブランド別に閲覧可否を厳密化。AI返答にも権限が反映される設計が望ましい。
  • 監査・再現性:返答にクエリの出自バージョンを記録。レポート提出時の説明責任を担保。
  • ワークフロー統合:Slack/Teams通知、タスク管理へのインサイト連携で、発見→アクションまでの距離を短縮。

β版では、パイロットチームでのプロンプト標準化用語辞書の整備を進めると、定着がスムーズです。

提供スケジュールと申し込み:βの注意点

AIチャットは現時点でβ提供。機能・UI・対応言語は随時更新される見込みです。
本運用前に、部門横断での用語合わせKPI定義の棚卸しを推奨します。

トライアル申し込みやCE Dashの詳細は、公式サイトから随時案内されています。
評価期間中は、返答の根拠表示可視化の再現を重視し、現場のフィードバックを集約すると成功率が高まります。

参考リンク

ベータ版のため、仕様・提供範囲は変更される可能性があります。
最新情報は上記の公式ページをご確認ください。

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