Geminiアプリの「スキル」は2026年10月13日に段階提供が始まりました。完了は11月中旬の見込みなので、今まだ画面に出ていなくても、多くは順番待ちと考えてよさそうです。一方、GmailやGoogleドキュメントなどWorkspaceアプリ内のスキルは「追って通知があるまで延期」と告知されました(Google Workspace Updates、10月13日)。
この記事では、発表で確定した内容、Gemsとの違い、スキルが表示されないときの確認点、ブログの文体をそろえるスキルの作成例をまとめます。Gemsを日常的に使っている人と、仕事用アカウントでGeminiを使っている人が主な対象です。
10月13日の発表で確認できたこと
同じ「スキル」でも、Geminiアプリで使うものとWorkspaceアプリ内で使うものは別々に提供されます。10月13日の告知で状況が分かれました。
| 提供先 | 現在の状況 |
|---|---|
| Geminiアプリ(個人アカウント・Workspace) | 10月13日に段階提供が開始、11月中旬に完了見込み |
| Workspaceアプリ内(Gmail、ドキュメントなど) | 当初は10月5日開始の予定だったが、追って通知があるまで延期 |
| スキルの共有、Googleドライブ連携 | 今後数週間で追加予定 |
延期の理由について、Googleは「安全で信頼できる形で提供するため」と説明しています。新しい日程は確定しだい同じブログで告知するとしており、現時点で再開時期は示されていません(出典、当初の日程は9月30日の告知)。
なお、GeminiアプリのスキルとWorkspaceアプリのスキルは同期しません。両方で同じスキルを使いたい場合は、それぞれで作る必要があります(Google Workspace管理者ヘルプ)。
スキルとGemsの違い
いちばん大きな違いは、スキルは普段のチャットの中で呼び出し、複数を重ねて使える点です。Gemsでは、作ったGemを選んでその設定のまま会話するため、指示を組み合わせることはできませんでした(出典)。
| 項目 | スキル | Gems |
|---|---|---|
| 使い方 | チャットで / または @ から選ぶ。関連する依頼では自動適用も | 作成したGemを開いて会話 |
| 組み合わせ | 1つの依頼に複数指定できる | できない |
| Canvas・Deep Research | 現時点では非対応 | Gemの既定ツールとして利用可 |
| Workspaceアプリ内 | 提供予定(延期中) | 使えない |
| 今後 | Gemsの後継 | 終了後にスキルへ自動移行 |
スキルはSKILL.mdというMarkdown形式の規格に対応しています。ほかのサービス向けに書いたSKILL.mdをアップロードして取り込むこともできます(Gemini アプリ ヘルプ)。
Gemsはいつまで使えるか
Gemsが終わる時期はアカウントの種類ごとに違います。終了時には残っているGemがスキルへ自動で移行されます(Gemini アプリ ヘルプ、Workspace Updates)。
- 2026年11月17日:GemsがGeminiアプリの設定パネルへ移る。作成・編集・利用は続けられる
- 2026年11月:個人GoogleアカウントでGemsが終了
- 2027年3月1日以降:Workspaceのビジネス・エンタープライズ・非営利団体向けで終了
- 2027年6月1日以降:Workspaceの教育機関向けで終了
Canvas、Deep Research、ガイド付き学習、動画作成、音楽作成など、Gemの既定ツールの多くはまだスキルで使えません(出典)。こうしたツールに頼っているGemは、急いで手作業で移さず、終了時期まではGemのまま使うのが無難です。管理者向けヘルプでは、自動移行されたGemは無効な下書きスキルになり、手動で有効化する必要があるとされています(出典)。
スキルが表示されない・使えないときの確認点
画面にスキルが見当たらない場合は、次の順に確認してください。1つ目の段階提供による待ちがもっとも多いと考えられます。
- 段階提供の途中ではないか:Geminiアプリへの提供は11月中旬まで続きます。条件を満たしていても、まだ届いていないことがあります。
- 18歳以上のアカウントか:作成・利用には18歳以上である必要があります。18歳未満への提供は今後予定されています。
- Keep Activityがオンか:Geminiのアクティビティ設定でKeep Activityがオフになっていると使えません。
- 対応する環境か:使えるのはGeminiのモバイルアプリ、Mac版アプリ、Web版(gemini.google.com)です。
- 探している場所は合っているか:ヘルプではサイドバーの「Customize」から「Skills」と案内されています。日本語表示の画面では項目名が異なる場合があります。
- Gmailやドキュメントの中で探していないか:Workspaceアプリ内のスキルは延期中です。今使えるのはGeminiアプリの中だけです。
- 有効なスキルが100個に達していないか:スキルはいくつでも作れますが、同時に有効化できるのは100個までです。
要件はスキルの作成と管理のヘルプとGemsからの移行に関するヘルプで確認しました。基本的なスキルの利用には、Google AIの有料プランは必要ないとされています。
活用例:ブログの文体をそろえるスキル
同じ前置きを毎回入力している作業ほど、スキルにすると効果が出ます。Googleもブログ記事向けのブランドボイスのスキルを例に挙げています(出典)。以下は筆者が作成した指示の例で、動作を検証した結果ではありません。
Skillsページで「Create manually」を選び、名前・説明・指示を入力します。名前は「blog-style」のように英小文字とハイフンで付けておくと、SKILL.mdとして書き出したり取り込んだりするときにも扱いやすくなります。
名前: blog-style
説明: 自社ブログの下書きや書き直しを頼まれたときに使う
指示:
- です・ます調で書く。1段落は3文以内にする
- 冒頭の段落で読者の疑問への答えを先に示す
- 専門用語は初出時に一言で説明する
- 数値・日付・料金には根拠となる公式ページのURLを添える。確認できない情報は「未確認」と書く
- 「〜でお悩みではありませんか」などの定型の前置きは使わない
- 最後に、読者が次に取れる行動を1つだけ示す
使うときは、チャットで「/blog-style この箇条書きを記事の導入にして」のように指定します。見出し構成を考える「outline」のようなスキルを別に作れば、「/outline」と「/blog-style」を1つの依頼で併用することもできます。スキルの組み合わせは、Gemsではできなかった使い方です。
まとめ:今のうちにやっておくこと
- Geminiアプリのスキルは11月中旬まで段階提供中。表示されなくても、多くは順番待ち
- Gmailやドキュメントの中のスキルは延期中で、再開日は未定
- Gemsは個人アカウントでは11月17日に設定パネルへ移り、11月中に終了する
次の一歩として、今使っているGemsを一覧にし、Canvasなどのツールを使わない「指示だけのGem」から順にスキルへ作り直してみてください。スキルが表示されたらすぐ移せるよう、Gemの指示文をメモに控えておくと作業が早く済みます。

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